yamat47’s blog

アメフトのこととかプログラミングのことで自分が調べたことをまとめます。

アメフトの公式規則改訂の決定報の補足をしてみます。

アメリカンフットボールの公式規則の今年の変更内容が決定しました。 具体的な内容は 2019年度公式規則変更内容・決定報 にまとまっている通りですが、その中から幾つかをピックアップして補足をします。

多くはフットボール協会主催のルール講習会にて説明していただいた内容になります。 オープンにしてはいけない内容ではないと思っていますが... 問題ありましたらご連絡いただけると嬉しいです。

公式規則を改定するときの考え方

現在の日本のルール改訂はNCAAのルール変更に準じています。 NCAAと同じタイミングで毎年更新することで、原則はアメリカのルールと乖離しないようにしています。

ルールを改定する際には次のようなポイントが検討されているそうです。

  • プレーの安全性
  • ゲームの高潔さの維持
  • コーチングの容易さ
  • 審判の判定の容易さ
  • 攻守のバランスの維持

公式規則の改定内容の解説

ここからは本題の公式規則の改定内容の補足をしていきます。

ブラインド サイド ブロックの定義の追加 / ブラインド サイド ブロックの反則の追加

(1) ブラインド サイド ブロックの定義の追加

本年より、オープンフィールドでの、相手の視界の外側から開始したブロックあるいは自分を守ることができない状態の相手に対するブロックを、ブラインド サイド ブロックと定義する。

(6) ブラインド サイド ブロックの反則の追加

本年より、強力な接触をして相手を痛めつけるブラインド サイド ブロックは、パーソナルファウルとなる。(例外: (1) ランナー、(2) キャッチを試みているプレーヤーに対する場合)その行為がターゲティングの全ての要素を満たす場合は、ターゲティングを伴うパーソナルファウルとなる。

ついこの前までは「ナイスブロック!」と言われていたブロックが、今年からは重大な反則になります。 今年のルール改正で一番注目されている内容です。

ブラインド サイド ブロックとなるのはオープンフィールドでのブロックのみです。 LOS付近のゴチャゴチャしたところでのブロック(例えばOGからDEへのキックアウト)はブラインド サイド ブロックにはなりません。

ブラインド サイド ブロックが常に反則になるわけではありません。 強力な接触をして相手を痛めつけたときに初めて反則になります。 ただし反則になる明確な基準があるわけではありませんので... ブラインド サイド ブロックをできるポジションということは位置関係で相手に勝っていることが多いはずですので、そういう場面では必要以上に強いブロックはしない方が吉ですね。

キャッチを試みているプレーヤーに対するブロックは例外となるため、強力な接触をしたとしてもブラインド サイド ブロックの反則にはなりません。 ただしブロックのタイミングによってはパスキャッチの妨害の反則になる可能性がありますので注意です。

正当なフォワードパスニュートラルゾーンを超えたダウン中は、ボールがスナップされてからいずれかのプレーヤーまたは審判員によってタッチされるまで、AチームおよびBチームのプレーヤーによる不正な接触は禁止される。

source: 公式規則 7-3-8-a

背後へと接触してしまったときは 9-3-6 の反則になってしまいます。 これが今年からはブラインド サイド ブロックに当てはまるため、強力な接触をしてしまったときはパーソナルファイルになってしまいます。

(ボールキャリアに対する場合を除き)背後へのブロックは、不正である。

source: 公式規則 9-3-6

ブラインド サイド ブロックの反則が生じやすいのは次のような場面です。

  • クラック バック ブロック、ピール バック ブロック
  • キックオフやパント
  • ボールキャリアーが走る方向を大きく変えたあと
  • パスプレーでの DB/LB によるレシーバーへの接触

フリーキックのダウンにおける不正なウェッジフォーメーションの規定の変更

(4) フリーキックのダウンにおける不正なウェッジフォーメーションの規定の変更

本年より、2人のレシーブチームのメンバーの場合も、上記と同様に故意にウェッジを形成することは、不正なウェッジフォーメーションの反則となる。また、プレーの結果が、タッチバックの場合以外に、キックのアウトオブバウンズ、またはフェアキャッチとなった場合も不正なウェッジフォーメーションの反則ではない。

昨年まではキックオフリターンのときにウェッジを3人以上で形成するのが反則となりました。 これが今年からは2人でも反則になってしまいます。

フットボールにて脳しんとうが起きるのはフリーキックが多く、それも勢いよく走っているカバーチームがウェッジに突っ込むときによく起きているようです。 よりフットボールの安全性を高めるために、危険なプレーが起きうる場面をなくす方向でのルール改正です。

反則地点から15ydの罰退となる、かなり大きな反則です。

(講習会で説明を受けた内容から内容がアップデートされましたので追記します)

ウェッジというとリターナーのすぐ前にいるプレーヤーのブロックを想像するかもしれませんが、この不正なウェッジフォーメーションの反則は一列目のラインマンのブロックにも当てはまります。 ダブルチームを組むアサインを用いる場合、今年からはウェッジを形成するようなブロックをしようとした瞬間に反則となります。

大まかに言えば、横並びになって相手を受け止めるアサインでは反則となってしまいます。 横に並ばず縦にギャップを作るなどアサインの変更が必要になります。

(追記終わり)

ルールの注意事項

今年のルール改正と直接関係はないですが、講習会では公式規則についていくつかの注意事項を共有していただきました。

スポーツマンらしからぬ行為

敵意を催したり、相手や審判・試合のイメージの品格を汚すような行為はしてはなりません。 たとえば国内では次のような行為が発生しているそうです。

  • 相手に対して指を指す、手や腕を使って挑発する
  • 踊る
  • カメラに向かってポーズを取る
  • チームエリアに戻る前にヘルメットを脱ぐ
  • 観客とタッチをする
  • フットボールの行為ではないデッドボール中の接触

プレーが終了した後は、ボールキャリアーは直ちに審判へとボールを返すか、デッドボール地点の付近にボールを置かなければなりません。 ボールを真上に投げ上げる、蹴る、地面に回転させるといった行為をすると反則です。

いいプレーをした際に、喜びを瞬間的に爆発させるのは問題ありません。 長く続くわけでなければ反則にはなりません。

スポーツマンらしからぬ行為は一試合で二度同じ人が犯すと資格没収となります。 この意味でパーソナルファウルよりも重大な反則です。 資格没収になるのは選手だけでなくもちろんコーチも対象です。

ヘルメットが脱げたプレーヤーや負傷者が復帰できる条件

プレー中にヘルメットが脱げた選手は、次のダウンのプレーに参加することはできません。

プレーを通じてプレーヤーのヘルメットが完全に脱げたとき、相手側の反則による直接の結果による場合を除き、そのプレーヤーは次のダウンは試合から離れなければならない。ゲームクロックは・ダウン終了時に掲示停止となる。もし当該プレーヤーのチームがタイムアウトを使えば、試合に留まることができる。

source: 公式規則 3-3-9-a

規則にあるように、フェイスマスクなどの反則を受けてヘルメットが脱げた場合は次のダウンも参加することができます。 しかしホールディングを受けて転ばされて、地面に打ったときにヘルメットが脱げた...といった状況は直接ヘルメットを脱がされたわけではないので、次のダウンは参加することができません。

また規則の最後に書いてあるように、ヘルメットが脱げた場合はタイムアウトをとれば次のプレーから復帰することができます。

また負傷者のためのタイムアウトが取られた場合、その負傷者は次のダウンのプレーに参加することはできません。

負傷したプレーヤーが出た場合は、次のように対処する。 1. レフリーは、レフリータイムアウトを取ることができるが・タイムアウトを与えられたプレーヤーは、そのプレーヤーのチームのチームタイムアウトが認められた場合でも、最低1ダウンは試合から離れなければならない。疑わしい場合は、審判員は負傷したプレーヤーのためにタイムアウトを取る。 1. 当該プレーヤーは、競技団体に認定された資格を有する医務担当者の許可を得るまで、試合に復帰することができない。(以下略)

source: 3-3-5-a

規則にある通り、この場合はタイムアウトを取ったとしても次のダウンに参加することはできません。